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花粉症で鼻づまりになるのはなぜ? くしゃみ・鼻水との関係や鼻づまり対処法を解説!

「鼻で息がしにくい…」「夜になると急に詰まる」など花粉症シーズンになると、鼻づまりに悩む患者さんが一気に増えます。鼻水やくしゃみと違い、鼻づまりはなかなか改善しにくいという特徴があり、睡眠の質低下や口呼吸、集中力低下など、生活への負担も大きくなりがちです。
このページでは、花粉症で鼻づまりが起こる原因、くしゃみ・鼻水との関係や対処法などを解説します。つらい季節を少しでも楽に過ごすためのヒントとして、お役立てください。

花粉症で鼻づまりが起こる理由

花粉症の鼻づまりは、花粉に対するアレルギー反応によって鼻粘膜が腫れてふくらむことが大きな原因です。鼻水・くしゃみと密接に関連し、同時に悪化することも多くみられます。

花粉が体に入ると起こるアレルギー反応とは

花粉が鼻に入ると、体は花粉を異物と判断し、ヒスタミンなどの炎症物質が放出されます。これにより鼻粘膜が炎症を起こし、充血・むくみが強くなることで、空気の通り道が狭くなり鼻づまりが生じます。
免疫システムは、身体に入った花粉を「異物」と認識し、それを排除しようとする過剰な免疫反応が起こります。これにより、花粉と反応するIgE抗体が作られ、次に花粉に接触した際にヒスタミンなどの化学物質が放出されるのです。鼻づまりの他にもくしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状が現れ、これを「花粉症」と呼びます。

鼻水・くしゃみとの関係は?

くしゃみは花粉を吹き飛ばし、鼻水は洗い流し、その結果、鼻の粘膜が腫れて空気の通り道が狭まる(鼻づまり)という流れで、花粉症の3大症状は密接に連動しています。鼻水が増えるほど粘膜の炎症が悪化し、その刺激で鼻づまりも強くなりやすい仕組みです。

花粉症の3大症状症状が起きるしくみ
鼻水花粉を洗い流す
くしゃみ花粉を外へ追い出す防御反応
鼻づまり炎症で腫れた鼻粘膜の通りが悪い状態

花粉症の鼻づまりが「長引きやすい」理由

鼻づまりは、花粉が少ない時期でも炎症が残ると以下のような理由で症状が続くことがあります。そのため、早めの対策が重要です

  • 鼻粘膜のむくみが慢性化
  • 自律神経の影響で寝る前に悪化しやすい
  • 市販薬で抑えきれず、症状が固定化してしまう

花粉症の鼻づまりに見られやすい症状・特徴

「これって風邪?」「鼻がつまっているだけ?」というように、鼻づまりになったとき花粉症かどうか見分けがつきにくい場合も多くあります。

風邪と花粉症の見分け方(鼻アレルギー診療ガイドライン)

風邪と花粉症は原因が違います。 風邪による鼻水、鼻づまりは、風邪のウイルスが鼻の粘膜に感染することで、炎症が起きます。 一方、花粉症は花粉が鼻の粘膜に付着して、花粉の成分に対するアレルギー反応が原因で炎症が起きます。
季節(スギ花粉ピークなど)も判断材料になります。花粉飛散期に、くしゃみ・鼻水・鼻づまりが繰り返す場合は、アレルギー性鼻炎(花粉症)を強く疑います。鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版(改訂第10版)*でも、症状の継続や季節性・既往歴の聴取が診断の第一歩とされています。

風邪と花粉症は、鼻づまりになる点は似ていますが、次の点で区別しやすくなります。

花粉症の症状水っぽい鼻水・目のかゆみ・熱なし
風邪の症状粘りのある鼻水・のどの痛み・微熱
鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版(改訂第10版)日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会が編纂する、鼻アレルギー(花粉症など)の診断・治療・管理に関する標準的な指針で、最新の知見に基づき定期的に改訂されます。2024年版(第10版)では、鼻炎の分類が「感染性」「アレルギー性」「非アレルギー性」に整理され、より適切な診断と治療を目指しています。

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鼻づまりが左右交互に詰まりやすく夜寝ると悪化する理由

左右の鼻が交互に詰まる「ネーザルサイクル(交代性鼻閉)」と呼ばれる生理現象により、数時間ごとに左右交互に鼻の粘膜が腫れたり縮んだりしています。これは正常な状態で、多くの人が感じる現象です。横になると血流が増え、鼻粘膜のむくみが強まります。そのため以下のようなことが起きやすくなります。

  • 就寝時に鼻づまりが悪化
  • 体勢で左右の鼻づまりが入れ替わる
  • 朝起きたら口呼吸になっている

鼻づまりで口呼吸になりやすい方が注意すべきこと

鼻づまりで口呼吸になりやすい方が注意すべき点は、口呼吸が習慣化することで多く起こります。口腔衛生の悪化、睡眠の質の低下、免疫機能の低下など、さまざまな健康上の問題を引き起こす可能性があります。以下のような問題につながり、日常生活に影響を与えます。

口呼吸が引き起こす問題点説明
口腔内の乾燥(ドライマウス)
免疫機能の低下
鼻呼吸では、鼻毛や粘膜が空気中のウイルス、細菌、アレルゲンをろ過・加湿・加温しますが、口呼吸ではこれらが直接体内に侵入しやすくなります。
睡眠の質の低下いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こしやすく、日中の眠気や疲労感の原因となります。
集中力・パフォーマンス低下口呼吸では空気が直接喉や肺に入り、酸素を体に取り込む効率が悪くなります。脳への酸素供給が不十分になると、集中力の低下や眠気を感じやすくなります。
顔貌の発達への影響長期的な口呼吸は、特に成長期の子供において、歯並びや顔の形(アデノイド顔貌)に影響を与える可能性があります。

花粉症による鼻づまりの対処法

すぐできるケアから薬の選び方まで、症状の重さに応じた方法を紹介します。

すぐ試せるセルフケア

方法説明
温める血流が改善し、鼻の内側のむくみが軽減します。
鼻洗浄花粉や余分な鼻水を洗い流せます。
加湿鼻の粘膜が乾燥すると症状が悪化します。
生活環境の工夫
(帰宅後の洗顔・換気)
帰宅時に衣類の花粉を落とす、こまめな換気や空気清浄機の使用で花粉の量を減らします。

花粉症による鼻づまりに効く市販薬のタイプと選び方

薬のタイプ説明
抗ヒスタミン薬鼻水・くしゃみに効果
抗ロイコトリエン薬
鼻づまり改善に向いている
ステロイド点鼻薬炎症を根本から抑える
血管収縮剤点鼻薬効き目は早いが使いすぎるとリバウンド鼻づまりが起きるため注意が必要

仕事のときや就寝前にできる鼻づまりを軽減する工夫

仕事のときにできる鼻づまり軽減の工夫

工夫・方法説明
マスクの着用マスクを着用することで、鼻や喉周りの湿度を保ち、症状を和らげることができます。
ツボを刺激する鼻の付け根の両脇にある「睛明(せいめい)」などのツボを優しく刺激することで、鼻づまりが軽減できる場合があります。
適度な運動可能であれば、少し体を動かすことで自律神経が整い、鼻の粘膜の血管が収縮して鼻づまりが改善することがあります。
鼻うがい・鼻洗浄可能であれば、休憩時間などに生理食塩水などで鼻うがいをすることで、鼻腔内の異物や粘液を洗い流せます。
こまめな水分補給温かい緑茶(カテキンによる抗酸化作用も期待できる)などを飲むことも、症状緩和に役立つ場合があります。

就寝前にできる鼻づまり軽減の工夫

工夫・方法説明
姿勢を高く保つ・枕を少し高くする枕やクッション、バスタオルなどを使って上半身を少し起こした状態(約20度)で寝ると、重力により鼻腔内の粘液が流れやすくなり、呼吸が楽になります。
血行を促す蒸しタオルを鼻の付け根に乗せて温めると、血行が改善し、鼻の通りが良くなることがあります。就寝前の入浴で血行を促すのも効果的です。
加湿する部屋の湿度を50%前後に保つことで、鼻の粘膜の乾燥を防ぎ、鼻づまりを和らげることができます。加湿器を使用したり、濡れたタオルを室内に干したりするのも効果的です。ホットタオルを使っての蒸気吸入も鼻づまりにも美容にもよい影響を与えます。
「脇の下」の圧迫詰まっている鼻とは反対側の脇の下にペットボトルや握りこぶしなどを挟み、圧迫する応急処置も一時的な効果が期待できます。

医療機関での治療戦略

最新版鼻アレルギー診療ガイドラインでは、患者さんと一緒に治療目標(症状改善・生活の質の向上)を確認しながら進める「目標達成型治療(treat to target)」を推奨しています。花粉症は早めの治療開始が重症化予防につながるとされています。初期段階では抗ヒスタミン薬や点鼻薬からスタートし、反応を見ながら治療のステップアップを図ります。

免疫療法

最新版鼻アレルギー診療ガイドラインでは、アレルゲン免疫療法(スギ花粉舌下免疫療法など)が、長期的な効果が期待できる治療として位置づけられています。特に症状が季節をまたぐ重症例や薬物療法で十分な改善が得られない場合に選択肢となります。また、スギ花粉舌下免疫療法は、一部の患者さんでヒノキ花粉症にも効果が認められるとされています。

「花粉症の鼻づまり」こんな時は医療機関へ

セルフケアや市販薬で改善しない場合は、症状が長引いてしまう前に医療機関での治療がおすすめです。花粉症による鼻づまりでも、特定の症状が現れた場合は医療機関への受診を検討すべきです。特に以下のようなケースでは、専門医に相談することをおすすめします。

診断の精度を上げるために

鼻アレルギー診療ガイドラインでは、問診・鼻内所見・検査(血液検査・皮膚テスト)を組み合わせ、症状の原因を正確に評価することが重要とされています。時に局所アレルギー性鼻炎(LAR)という、血液検査や皮膚テストでは陰性でも鼻粘膜でアレルギー反応を起こすタイプの存在も挙げられており、症状が明らかなのに検査で異常がない場合は、耳鼻科への受診もおすすめします。

受診をおすすめするケース

以下のような症状を放置すると、慢性副鼻腔炎や睡眠時無呼吸症候群など、さらなる合併症を引き起こす可能性があります。

  • 鼻づまりが数週間続く
  • 市販薬では効果が不十分
  • 頭痛・顔の重だるさがある(副鼻腔炎の可能性)
  • 睡眠への影響が強い

医療機関で行う主な治療

花粉症の鼻づまりに対する医療機関での主な治療は、症状の程度や体質に合わせて、これらの単独または組み合わせて行われます。

アレルギー薬処方

医療機関では、症状のタイプや強さに応じて抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、点鼻薬などを組み合わせて処方します。ガイドラインでも、鼻づまりが強い場合はロイコトリエン阻害薬の併用が有効とされています。眠気の少ない薬、持続時間の長い薬など、患者さんの生活に合わせた細かな調整が可能です。

ステロイド点鼻薬の適切な使用

ステロイド点鼻薬は、鼻粘膜の炎症を直接抑えて鼻づまりを改善する花粉症治療の中心とされる薬です。適切な角度と噴霧の向きを守ることで効果が高まります。医療機関では使い方の指導や、持病や併用薬に応じた剤形の選択を行い、安全に継続できるようサポートします。

症状・生活に合わせた治療設計

花粉の飛散時期、仕事・学校の状況、睡眠や集中力への影響など、生活背景は患者さんによって大きく異なります。医療機関では、症状のピークを予測したうえで薬の開始時期を調整したり、季節をまたぐ長期戦略を立てるなど、生活に負担が出にくい治療計画を一緒に作っていきます。

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東京センタークリニックでできる相談

花粉症の鼻づまりは、症状の強さや生活スタイルによって必要な治療が大きく変わります。当院では、薬の選び方から季節ごとの対策、治療を続けやすくする工夫まで、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドの「花粉症ケア」をご提案しています。

症状に合った薬の選択

東京センタークリニックでは、くしゃみ・鼻水が主体なのか、鼻づまりが強いのかといった症状をお聞きし、そのうえで、最も効果を得やすい薬の組み合わせを提案します。副作用が心配な方や、日中のパフォーマンスを保ちたい方にも、生活に合った選択肢をご紹介します。

季節ごとの花粉症マネジメント

花粉の飛散状況や毎年の症状傾向を踏まえ、季節に合わせた「先手の治療計画」をご案内しています。スギ花粉、ヒノキ花粉、イネ科など、飛散する花粉の種類は季節ごとに変わります。当院では、患者さんの過去の症状や今年の飛散予測を踏まえ、早めの初期療法やピーク時の追加対策など、季節に合わせた最適な治療計画をご提案しています。

患者さんの生活に寄り添った続けやすい治療の提案

治療が続かない理由は、薬の飲み忘れ・眠気などの副作用・忙しさなど人それぞれです。当院では、その方の生活リズムや働き方に合わせて、無理なく続けられる治療を一緒に考えます。負担を減らしつつ、症状をしっかり抑える治療設計を大切にしています。

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花粉症の鼻づまりに関するよくある質問

Q.花粉症で鼻づまりだけ起こることはありますか?

あります。花粉症でも「鼻水・くしゃみより鼻づまりが主体」という患者さんは多く、特にロイコトリエン系の炎症が関係している場合にみられます。

Q.朝だけ鼻づまりがひどいのはなぜですか?

朝だけのひどい鼻づまりは、「モーニングアタック」と呼ばれ、主にアレルギー反応(ハウスダスト・ダニ・花粉)と自律神経の切り替わり、寒暖差が原因で起こります。寝ている間の血流増加や寝室の乾燥も影響しています。寝具の花粉付着、加湿不足も原因になるため、寝ているところの環境の見直しが有効です。

Q.鼻づまりが長引くと副鼻腔炎になりますか?

鼻づまりが長引くと副鼻腔炎(蓄膿症)になる可能性があります。鼻づまりで鼻腔の換気が悪くなると炎症が広がりやすく、早めの対処が大切です。

Q.花粉症の鼻づまりの解消に点鼻薬は毎日使っても大丈夫ですか?

花粉症の鼻づまりに使う点鼻薬は、ステロイドタイプなら医師の指示の範囲で毎日使えますが、血管収縮剤タイプは毎日使わず、短期間(1〜2週間)にとどめる必要があります。即効性があり、一時的に鼻づまりを改善しますが、使いすぎると効果が薄れ、リバウンドで鼻づまりが悪化する薬剤性鼻炎のリスクがあります。点鼻薬を1〜2週間使っても改善しない、または悪化する場合は、医師の診察を受け、適切な治療を受けることが大切です。

まとめ

花粉症の鼻づまりは、鼻粘膜が炎症で腫れ、空気の通り道が狭くなることで起こります。鼻水・くしゃみとも関連し、季節や生活環境で悪化することもあります。セルフケアや市販薬で軽くできるケースもありますが、改善しない時や生活に支障が出ている場合は早めに医療機関へ相談することが大切です。当院では、患者さん一人ひとりの症状に合わせた治療で、つらい花粉症シーズンを少しでも快適に過ごせるようサポートしています。