アフターピル

アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗した場合や避妊せずに性行為を行った場合、また避妊がうまくできたか不安な場合に使用する緊急の経口避妊薬です。このピルは、行為後できるだけ早く服用することで、避妊効果がより高くなります。

アフターピルとは

日本でアフターピルで使用されるレボノルゲストレルは、避妊の失敗後72時間以内に服用することで妊娠を防ぐ緊急避妊薬です。この薬は、排卵を抑制したり、受精卵の着床を防ぐ効果があります。

服用は24時間以内が理想的で、その時間内が最も高い避妊効果を期待できる時期です。時間が経過するほど効果は薄れていき、72時間を過ぎるとその効果が著しく低下するためできる限り早く服用することが重要です。

レボノルゲストレルは、厚生労働省によって承認された成分です。服用後に吐き気や頭痛といった副作用があることがありますが、通常は短期間で収まります。

アフターピルの効果、副作用について

ここからはアフターピルの効果や副作用について、確認方法なども含めて解説していきます。避妊効果は100%ではありません。しっかりと確認することが大切です。

アフターピルの効果確認方法:生理・消退出血について

アフターピルを服用した後、その効果を確認するためには、消退出血と次回の生理の状況をチェックすることが大切です。消退出血は、ピルを服用してから数日から数週間の間に見られる軽い出血で、薬が効いていることを示すサインとされています。

ただし、すべての人に必ず現れるわけではないので注意が必要です。また、次の生理が通常通り来るかどうかも重要です。生理が予定より2週間遅れる場合は、避妊が成功していない可能性があるため、速やかに医師に相談する必要があります。

アフターピルの効果はいつからいつまで?

アフターピルの効果は、服用後すぐに現れます。性交後、できるだけ早く服用するほど効果が高まりますが、効果は生理周期全体にわたって長く続くものではありません。アフターピルは排卵を遅らせたり、受精卵の着床を防ぐことを目的としており、次の生理が来るまでの間は、新たな避妊方法を使用することが重要です。

アフターピルの副作用について

アフターピルは緊急避妊に役立ちますが、副作用が生じることがあります。一般的な副作用には、吐き気や頭痛、軽度の体調不良が含まれ、服用後は体調の変化に十分注意してください。

アフターピルの副作用の確率について

アフターピルを服用した際に考えられる一般的な副作用には、吐き気、頭痛、腹痛、月経不順などがあります。もし重い症状が続いたり、長引いたりする場合は医師に相談してください。報告された副作用の発生確率には、消退出血(46.2%)、不正子宮出血(13.8%)、頭痛(12.3%)、傾眠、悪心、倦怠感(各5%以上)、めまい(0.1%〜5%未満)があります。

アフターピルの副作用発現は何時間後が一般的か

アフターピルの副作用は、通常、服用後数時間から数日以内に現れることが多いです。吐き気や頭痛、腹痛は服用後24時間以内に感じることが一般的です。また、月経不順などは後日現れることがあるため、数週間以内の経過を確認することが重要です。異常を感じたら早めに医師に相談することをお勧めします。

アフターピルの禁忌事項

アフターピルは安全に使用できますが、一部の人には適さない場合があります。次の条件に該当する場合には、服用前に医師と相談してください。

  • 妊娠が確認されている方
  • 重い肝疾患のある方
  • 薬の成分にアレルギーがある方
  • 抗てんかん薬など特定の薬を服用している方

もちろん、以下に項目を維持して詳しく言い換えた文章を示します。

アフターピルは個人輸入での購入は危険

個人輸入サイトを通じて、海外からアフターピルを購入することは可能ですが、安全性が確保されていないため、非常に危険です。

こうしたサイトでは、品質の保証がない非正規品や、不純物が含まれている製品を販売している可能性があります。

アフターピルは本来、医師の診断と処方が伴う医薬品であり、服用後の経過観察が必要です。誤った用法での使用や、副作用が発生した際に適切な対応を行うことができないため、個人輸入は避けるべきです。安全な使用を確保するためにも、医療機関を通じて購入することが重要です。

参考:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ|厚生労働省

アフターピルはドラッグストアなどでは購入できない

アフターピルは「要指示医薬品」に分類され、購入には医師の処方が必要です。そのため、医師の処方なしドラッグストアなどでの購入はできません。

ただし、オンライン診療を利用することで医師の処方せんを取得した場合は、一部の調剤薬局で緊急避妊薬を提供しているところもあります。

厚生労働省のホームページでは、緊急避妊薬の調剤が可能な薬局のリストが公開されており、そちらを参照することができます。安全にアフターピルを購入するためには、これらの指針に従ってください。

参考:「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づく薬局における対応について|厚生労働省

アフターピルに関するよくある質問

アフターピルの避妊成功率はどのくらいですか?

アフターピルの避妊効果は、服用するタイミングによって大きく異なります。一般的に、性行為後の時間が短ければ短いほど、高い避妊成功率が期待できます。具体的には、性行為後24時間以内に服用すると約99%の高い成功率が達成されます。これは、卵巣からの排卵を効果的に抑えることや、受精卵の着床を防ぐ働きが早い段階で行われるためです。

性行為から25〜48時間以内に服用した場合でも、約98%の避妊成功率があります。この時間帯では、まだ高いレベルの効果が維持されていますが、時間の経過とともにその効果は徐々に低下します。

49〜72時間以内の服用でも、約97%の成功率を示しますが、ここでも時間経過により効果の低下が見られます。

72時間以上経過してからの服用になると、避妊の成功率は約75%以下にまで急激に低下します。この時間を超えると、アフターピルの主な機能である排卵抑制や着床防止が十分に働かない可能性が高くなります。そのため、アフターピルはできる限り早く服用することが重要であり、迅速な判断と対応が求められます。このプロセスを通して、アフターピルを正しく理解し、適切なタイミングでの使用を心がけることが、望ましい結果を得るために不可欠です。

アフターピルを扱っている調剤薬局では処方せんなしでも購入できますか?

日本では、薬局で処方箋なしにアフターピル(緊急避妊薬)を販売することは認められていません。ただし、一定の条件を満たす薬局で、調査研究の一環として処方箋なしでの販売が2025年3月まで試験的に行われています。

参考:緊急避妊薬試験販売Information